耳鼻咽喉科と内科の違い

風邪をひいたときにかかる病院と言えば、内科か耳鼻咽喉科が多いですよね。
なんとなく、風邪をひいたら内科か耳鼻科というイメージが強いものです。
しかし、どうしてこの二つの診療科目が選ばれることが多いのでしょうか?
そもそも耳鼻咽喉科と内科とはどのような違いがあるのでしょうか?
今回はその違いについて、それぞれがどのような診療科目なのか、と言う部分から解説してゆきます。

まず耳鼻咽喉科ですが、これはその名称の通り、耳、鼻、喉の病気を治療することを専門としている診療科目です。
耳鳴りや難聴、鼻づまり、鼻水、喉の痛み、声帯疾患などなど、耳、鼻、喉に異常が現れることは決して珍しくありません。
風邪をひいた際にも、やはり鼻づまりや鼻水、喉の痛みなどの症状が現れます。
故に風邪をひいた際に耳鼻科の病院にかかる人が多いのです。

次に内科ですが、これは内臓疾患を治療する診療科目となっています。
外科も同じく内臓疾患を治療する診療科目ですが、この両者で圧倒的に違うのは「手術をするか、しないか」です。
外科手術をせずに投薬によって内臓疾患を治療することが、内科の治療方法となります。
内臓と言うのは、なにも胃や腸のような消化器のみではありません。
呼吸器、泌尿器、生殖器、内分泌器なども内臓になります。
鼻や口と言った体の表面にある器官も、内臓の一種なのです。
内臓とは必ずしも体の内側にあるとは限らないのです。
ちなみに脳や神経系、循環器、心臓などは体の内側にありますが、これらは内臓ではありません。

つまり、内科は内臓全般を診るかわりに投薬治療のみを行う診療科目であるのに対し、耳鼻咽喉科は耳、鼻、喉といった一部の器官を専門的に診るかわりに状況に応じて外科手術も行う診療科目と言えるでしょう。
このような耳鼻咽喉科と内科の違いは、あくまでも一般的なものです。
耳鼻咽喉科の病院でも手術の設備がない場合は珍しくありませんよね。
その辺は医療機関の規模や運営方針によりけりになる部分となります。

結局のところ、医師は自分の得意分野の専門医を名乗っていることが多いのです。
これが耳鼻咽喉科医と内科医の違いなのです。
内科医は耳鼻咽喉科や外科の知識がありますし、外科手術の経験も豊富なことが一般的です。
同じように耳鼻咽喉科医も内科や外科の知識や経験が豊富なことが多いですし、基本的な知識は持ち合わせています。
実際に医療機関を選ぶ際には耳鼻咽喉科か内科かで選ぶよりも、医師の評判や実績を重要視して選んだ方が良いでしょう。